子宮筋腫の切らない治療法【FUS(集束超音波治療)】
FUSとは、「MRIガイド下集束超音波治療」といい、欧米では10年前より研究開発が行われていて、日本国内でも比較的最近に開始された子宮筋腫の新しい治療法のことです。FUSは、 MRIで病巣を撮影しながら、超音波のエネルギーを集中させて、患部の腫瘍等を焼却する新しい治療法で、手術をせずに筋腫を焼却して症状を緩和します。また日帰りの治療が可能であり、腹部に傷を付けることなく子宮筋腫の治療が可能ですから副作用も少ない安全な治療方法がこの「FUS]です。
子宮筋腫の治療に関しては、これまで手術療法、ホルモン療法、UAE(子宮動脈塞栓術)など、外科的手術が主流でしたが、FUS(集束超音波治療)は、痛みも副作用もほとんどなく、超音波のビームだけで筋腫だけを焼く画期的な方法ですが、今のところは筋腫の大きさや筋腫の数、筋腫の位置などの制約で、このFUS治療が適応になる子宮筋腫はそれほど多くはありません。
しかし今後、機器の改良やデータの集積が進んでいけば治療の範囲も広がると期待できるでしょう。
またFUSは、筋腫を小さくして症状を改善するのが目的ですが、この治療に適応するには条件もあり、それは次の通りです。
●子宮筋腫による自覚症状(月経痛、月経過多、腹部膨満感、頻尿)などがある
●妊娠中、授乳中ではない
●手術は必要と考えられるが、外科的手術はしたくない
●悪性疾患(子宮癌、卵巣癌等)がない
●MRI検査が可能で、造影剤アレルギーがない
●気管支喘息がない
●下腹部に手術痕などの傷がない
今のところFUS後の症状の改善率は80%という報告があります。この治療で自覚症状の改善が認められないものについては、改めて手術を含めた他の治療法が必要になることもあります。FUS治療の適応とならない筋腫は、UAE(子宮動脈塞栓術)であればほとんどの筋腫で治療が可能となります。このUAE治療も、全く新しい概念の手術方法で、カテーテルを使って子宮動脈を塞栓し、筋腫を壊死させるという治療法です。FUSよりも体の負担は少し大きいですが、従来の開腹手術に較べれば、肉体的、時間的負担はずっと軽いものとなります。
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